顔面神経麻痺の検査・治療(急性期)

ここでは顔面神経麻痺の検査と急性期治療について解説しています。下記に要約がありますが、それぞれの詳細については下記リンクまたは上のプルダウンメニューから読むことが出来ます(旧HPとほぼ同じ内容です)。

麻痺の検査 : 顔の動きを観察して麻痺の程度を調べる他、聴力検査、耳小骨筋反射、めまいの検査、涙液分泌検査、味覚検査などを行います。血液検査によ りウイルス感染を調べたり、麻痺を発症してから1-2週間後に電気刺激検査を行って神経障害の程度調べたりすることもあります。

>  末梢性顔面神経麻痺の治療と治癒率  : 原因不明のベル麻痺の場合、完全に治癒する率は80~90%と良好です。 しかし、ハント症候群の場合は完全に治 癒する率は50~60%程度と著しく不良であり、できるだけ早め(3日以内)に専門医を受診し治療(特に抗ウイルス剤・ステロイド投与)を開始することが 大切です。

 いつ頃治るのでしょう? : 軽度麻痺の場合は1~2カ月以内、中等度麻痺の場合は2~3カ月程度で完全に治ることが多いです。重症の麻痺は、2-3カ月で麻痺が改善する場合と、3-6カ月くらい経過しても動きが不十分で後遺症が生じる場合に分かれます。

ベル麻痺・ハント症候群の場合絶対にやってはいけないこと : 神経の障害が高度な患者さんの場合、電気刺 激・低周波などで無理に動かすこと・顔に力を入れて動かす訓練をやりすぎることは禁忌です。また、顔面神経麻痺は早期診断・早期治療が大原則ですので、受 診せずにしばらく様子をみることもよくありません。